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    2003年に実践していたインバウンドマーケティングと正しく進むための心得

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    2013年1月09日

    インバウンドマーケティング実践企業に取り組みの背景や運用のコツをインタビュー形式でお伺いしました。

    以前、Ginzamarketsの清水さんにインタビューをした際に『前職の会社(デジタルフォレスト)がインバウンドマーケティングをやっていた』とお聞きしました。後日、清水さんに当時その取り組みを主導されていた株式会社アトリビュート 代表取締役社長の矢口さんをご紹介いただき、お話をお伺いすることができました。

    今回はインタビュー形式で、当時の取り組みや効果的な施策を打つために必要なことを教えていただきました。
    BtoB企業でWeb・マーケティングの実務を担当している方に参考になる情報が満載だと思いますので、ぜひ最後までご一読ください!

    ※この記事は旧ブログ「INBOUND marketing blog」から移行したものです。

    お話を伺った方

    株式会社アトリビュート 代表取締役社長 矢口 須勢理さん

    1. 2003年に実践していたインバウンドマーケティング

    ―― デジタルフォレストに在籍されていた2003年頃のことを教えていただけないでしょうか?

    矢口様:出版社編集、広告代理店ディレクターやIT商社のマーケティング担当を経て、デジタルフォレストに参画したのは2003年です。マーケティングディレクターとして自社のツールを使い、商品開発にも携わりながら、アクセス解析ツールのマーケティングを担当しました。

    広告やサイト内でコラムを更新することでリードを獲得し、そこに対して育成をかけてセミナーに来てもらって営業がクロージングする、というのが2003年から2006年頃にやっていた主な施策です。情報行動の変化を受けて、「インバウンドマーケティング」という言葉が出てきて、マーケティング手法として名前が付きましたが、大切なことは当時も今も同じだと思っています。

    ―― 具体的にはどのような取り組みをされていたのでしょうか?

    矢口様:一番効果が高かったのはメールとセミナーですね。

    メルマガを2週間に1回出すことを決まりにして、広告的なことは一切書かず、アクセス解析のノウハウや事例だけを書いていたので良い評判をたくさんいただきました。私が執筆していたのですが、目指していたのは転送してもらえるようなメールを書くことです。

    2年ぐらいやりましたかね。それをサイトにアーカイブして、検索にヒットすることも狙っていました。広告だと広告に投資している期間しか効果が出ませんが、Webでコンテンツを発信したり、アーカイブしたりするとストックされて効果が継続しますよね。企業が生きている証、良い情報を提供していることへの信頼感という面でも情報を発信し続けることは大切にしていました。

    もう一つ有効な施策だったセミナーは、商品説明ではなく活用方法や事例など、自社で使ったときにどうなるのか、課題はどう解決されるのかをイメージしてもらえるようにしていました。

    試行錯誤してたどり着いたのですが、商品紹介をしていても、やはりお客さんはピンと来ないわけです。そこで、自分でもツールを使っていたので、こう使ったらこういうことがわかった、という自社での活用事例を中心に紹介するようにしました。セミナーの参加者もどんどん増えて、最初は5~10人だったのが、30人、50人、100人となり、最終的には800人までいきました。
    アメリカからアクセス解析の第一人者を呼んだり、セミナーもひとつのコンテンツであることを意識しました。

    また、コンテンツとして響くようなパートナーさんとやることを原則にしていましたし、同じセミナーは2回やらずに毎回内容を変えていました。お客さんの役に立つ内容にすることがポイントです。人数が少ない中で忙しかったですが、やりがいはありましたね。目に見えて効果が上がっていたので。

    2. 成果を出すために大切にしていたこと

    ―― 当時としてはかなり先進的な取り組みだったと思いますが、「これで良いのか」という不安はなかったのでしょうか?

    矢口様:全くなかったですね。商品の宣伝をしてもダメだとわかっていたので、ひたすら“お客さんのためになる”という方向に向かってマーケティング施策を考えていました。

    その当時はアクセス解析がほとんど認知されていない段階でした。そもそも何をするものなのかを印象付ける必要があって、自分が使ってこんな効果がありました、と伝えないと機能説明だけではわかってもらえなかったというのもありますね。

    アクセス解析ツールの市場が伸びていたこともありますが、在籍した3年間で売上が5倍になったので、やっていたことは間違っていなかったと思っています。

    ―― 開始時期も早く、参考にできる会社が少ない中で成功できたのはなぜでしょうか?

    矢口様:先ほどもお伝えした“お客さんのためになる”という方向に向かってマーケティング施策を考えていたことが一番大きかったと思います。

    あとは、やはり分析ですね。

    施策を全て数値化して、施策ごとの獲得単価を全て管理して、この企画だったらこれぐらいの獲得単価、というのをすぐにわかるようにしていました。そのデータをもとに1回やってダメだったことは2度とやらないようにして、施策の精度をどんどん高めていました。人数が少なくても効果的な施策を打てたのは、効果のあることだけに集中したからです。

    コンサルティングの際もよくお伝えするのですが、数字が把握できていないところでは何もできないと考えたほうが良いです。

    取り組みの初期に数値がない場合は、まずはプロトタイプを作ってスタートすれば良いと思います。そこは感覚値で良いと思っていて、結果を受けてどうなったかを考察していくプロセスが大切です。
    「データが溜まってないからわからない」というお客さんもいますが、とにかく何かを作ってそこから始めないと。競合の数値ではなく、自社のトライ・アンド・エラーの数値が一番重要ですから。

    また、やることが多くなると分析が疎かになる、というお客さんもいますが、分析しないと次にいけません。何かをやることは投資をしていることなので、どれだけ効果があったかを見る必要があります。次に行くためにも、まずは分析を行うべきだと思います。

    3. インバウンドマーケティングを実践する企業が増えるために

    ―― 講演活動や執筆活動などを積極的にされていますが、人材育成の観点で、矢口さんのようにインバウンドマーケティングを実践できる人が増えていくためにはどうすれば良いでしょうか?

    矢口様:アトリビュートを設立し、様々な企業様のウェブを中心としたマーケティング施策のお手伝いをしていますが、「一緒に考える」というやり方が良いのかなと思います。
    「これが答えです」と終わりにするのではなくて、こういう結果になっていますがどうしましょうか、と一緒に考えていく。そうすると担当の方も自然と見るべきポイント、やることがわかってくる。

    例えば、いま世の中にあるGoogleアナリティクスの情報って、Googleアナリティクスの機能を説明しているケースが多いですよね。重要といえば重要なのですが、設定の方法などに走って、そもそもどういう観点で分析すると良いかが抜け落ちています。

    デジタルフォレストの子会社である株式会社レゾンを2006年に立ち上げたのは、ツールを提供する会社が増えてもツールを使ってくれる人が育たないという背景がありました。他のツール開発会社も同じようなことを言っていて、これはダメだなと思って、人材育成の免許を持った育成型の会社というコンセプトで立ち上げました。

    同じようなことは解析の分野だけでなく、マーケティング全般に言えることだと思います。

    ウェブのコンサル会社、広告代理店、メディアで記事を書いたり、セミナーをやる人が「答え」を教えるだけでなく、「考え方」や「観点」も伝えていければ、インハウスでできる人材が増えていくのではないでしょうか。

    数年間、表舞台で情報発信をすることを控えていたのですが、TATEITO株式会社さんのデジタルマーケティングアカデミー”マナビト”で講座を持たせていただいたりしているので、これからまたマーケティングができる人材の育成に力を割いていきたいと思っています。

    最後に

    我々がお手伝いしているBtoB企業では、Webやマーケティング専門の部署がなく、兼務で担当されている場合がほとんどです。

    しかし、インバウンドマーケティング全体を考えると、SEO、ソーシャルメディア活用、コンテンツ作成、リードナーチャリング、解析など必要な業務は多岐に渡り、現在用意されているリソースで全てをこなすことは多くの場合できません。
    そのため、成果を出しながら徐々に社内を調整し、体制を整えていくことが現実的なステップとなりますが、その際に矢口さんがおっしゃっていた「次に行くために分析をする」という視点は常に持たなければいけないなぁと思いました。

    私自身、社内のインバウンドマーケティング担当でもあるので、今回のお話は実際の業務を進める上で非常に参考になるお話でした。
    以上、「2003年に実践していたインバウンドマーケティングと正しく進むための心得」でした!